福田会長インタビュー

[ 編集者:西日本学生レスリング連盟    2018年05月24日    更新 ]

西日本学生レスリング連盟会長・福田耕治(ふくだ・こうじ)氏に、インタビューしました。リーグ戦の総評、レスリングの魅力から、国際交流・東京オリンピックに向けて、学生スポーツの運営まで語ってもらいました(2018年5月20日)。

西日本学生レスリング連盟会長・福田耕治氏。2017年から現職。

西日本学生レスリング連盟会長・福田耕治氏。2017年から現職。

――2018年の春のリーグ戦が終わりました。昨年からこれまでの総評をお話ください。

 昨年度の秋季リーグ戦より、1部8大学を、リーグ戦本来の考え方である総当たりに変更し、チームの本来の実力をはかり、真の順位を目指しました。その結果、魅力的な対抗戦になり、全勝で完全優勝する難しさが増し、各々の試合で手に汗握る戦いが多くなったことは大変良かったと思います。
 また、軽量級から順に試合が始まるのではなく、お互いの代表者で試合順番を決める西日本の従来の試合方式とあいまって、大変興味深い大学対抗戦になったと思います。このことが選手個人の実力のアップにつながることを期待しています。

――2018年3月にブルガリア遠征がありました。西日本学生レスリング連盟として、今後の国際交流について展望を教えてください。

 海外遠征は、ここ5年実施しています。全日本クラス級の選手も遠征者の中から出てきています。今後も、学生の視野拡大、強化を目標に資金が続く限り続けたいと考えています。

2017年「新人戦」閉会式にて。

2017年「新人戦」閉会式にて。

――いよいよ東京オリンピック・パラリンピックまで2年と迫りましたが、西日本学生学生レスリング連盟では、オリンピックに向けてどのように取り組んでいますか?

 東京オリンピックに向けては、西日本学生レスリングの出身者が一人でも多く出場できるよう、海外遠征、リーグ戦改革に取り組んでいます。

――中学生や高校生など、これから大学生になる若者に、レスリングという競技の魅力・特長を教えてください。レスリング競技は、ルールが「わかりにくい」ともいわれますが。

 レスリング競技は、競技者自身の精神的・肉体的実力を肌で感じさせてくれるスポーツで、社会に必要な自己責任を練習、試合、チームをとおして自ら学べる競技です。
 端的に言いますと、格技の中で相撲ほど簡単ではないが、観ている者にわかりやすく、優劣をつける基準が大まかではなく、細部にわたり合理的に決められているので、公平・フェアーである点が大きな特長です。
 たとえば、レスリング競技では「チャレンジシステム」という、ビデオによる判定を導入していますが、こうした判定方法は他のどの競技よりも早くから採用され、競技者、観客にとってわかりやすく、公平にするよう常に考えているスポーツです。

ときに身振りを添えて熱く語る。

――学生スポーツの組織は人員や資金でどこも苦労していると思います。このような時代背景の中、どのような運営に注力されていますか?

 スポンサーがある大学競技とない競技では状況が大変異なると思います。我々の競技はスポンサーがない競技ですので、収入は学生の参加費でまかなわれ、体育館使用料、備品等でほぼ支出されてしまい、審判員、役員、学生役員などはほぼ手弁当です。携わる人々のボランティア精神に支えられているのが現状です。
 学生レスリングをより魅力的にし、広報能力を高め、スポンサー、広告収入を増やす努力をする必要があると思います。私たちの発信能力をますます高めていく必要があります。
 運営においては、レスリングの世界の人材だけでは限界があり、例えば、レスリング以外の学生ボランティアを募り運営に参加してもらい、様々な能力を発揮してもらえば、変化があり、進化すると思えます。

――今年2018年は、スポーツ界でさまざまな問題提起や報道があります。西日本学生レスリング連盟としてはどのような取り組みをされていますか?

 大切なことは、いかなる場合でも、誰もがスポーツ選手である前に、人間であり、社会の一員であるということです。
 このことをはじめ、コンプライアンスの遵守については、連盟が毎年開催する研修会でも、監督・コーチといった指導者にはもちろん、選手にも幅広く学んでもらっています。連盟ではかなり以前からこうした取り組みを行なっています。
 学生を指導する監督・コーチには、まずもってこうした責任と義務があるんだということを、今後もしっかり伝えていきたいと思います。
 そして、学生にも、スポーツマンシップ、コンプライアンスの遵守、フェアープレイとは何か、ということを日々の練習や研修会などで折に触れて指導していきたいと思います。

現役生の指導にも熱心。

――会長としては、西日本の学生レスリング界を盛り上げていくお立場ですが、現役の学生にはどのようなことをアドバイスしたいですか?

 レスリングに限りませんが、押し付けられてすることほどつまらないものはありません。ですから、押し付けられてするのでなく、チーム作りも、練習も、試合も学連運営も学生が自ら考え、実践できるレスラーに!、という思いがあります。ぜひ自分の力を信じて、自主自立の精神をもって何事にもチャレンジしてほしいと思います。
 勝ち負けだけがスポーツではありません。失敗しても学べば良いのです。若い時しかできないチャレンジもあります。若い時のチャレンジが、長い人生の中で、他のことで役に立つことが必ずあると思います。
 「継続は力なり」です。自分のことを信じて、続けることこそが大切ではないかと私は思っています。